中医学の病気の発生原因は外因、内因、木内外因の3つに分類しています。ここから更に外感と中傷の2つに大別することができます。
自然界における風、寒、暑、湿、燥、火の6種類の気候変化を6気と呼び、これらには万物を育む働きがあり人体には無害です。しかし六気の過剰、または不足などの異常が起こると人体への悪影響を及ぼし六淫(りくいん)となり疾病を引き起こす要因となります。六淫による病の多くは季節、時間、環境と関係があります。
風邪(ふうじゃ)は特に春との関連が強い主気ですが、四季の中でいずれにも発生し年間を通してよく現れ、皮毛より人体に侵入し営衛を不通にし外風病証を発生させます。
風は万病の長とも呼ばれ六淫の中でも主な発病因子で他の邪と合併し、風寒、風湿、風燥、風熱などの邪となり人体を犯します。
風邪の性質には以下のようなものが挙げられます。
〇遊走性があり一定の場所にとどまらず変化しやすい
〇衛気不固となると皮膚腠理が開泄し悪風汗がでる
〇陽邪のため上行しやすく上部に症状が現れやすく頭痛、鼻づまり、咽喉部への痒みや痛みがでる